不動産STの税金はどうなる?分配金・売却益と確定申告

2026/1/23

「不動産STに投資してみたいけれど、税金の仕組みがよくわからない」 「確定申告は必要なのだろうか」。このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。不動産ST(セキュリティ・トークン)は、ブロックチェーン技術を活用した新しい投資手法として注目を集めています。しかし、比較的新しい金融商品であるため、税務上の取り扱いについて十分な情報が得られず、不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、不動産STの税務ルールについて、分配金や売却益の課税方法、確定申告が必要になるケースまで、わかりやすく解説していきます。不動産STへの投資を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

目次
次世代の投資「不動産ST」とは?現物不動産との違い
ブロックチェーン技術で不動産を小口化・デジタル化したもの
現物のような登記手続きや実物管理が不要
不動産STの税金は「申告分離課税」が基本
株式投資と同じ約20%の税率が適用されるケースが多い
現物不動産(総合課税)とは計算方法が異なる
不動産STで確定申告が必要になるケース
特定口座(源泉徴収あり)に対応していない場合
複数の会社で取引があり損益通算したい場合
証券口座不要で10万円から!「セゾンのスマート不動産投資」
永久不滅ポイントも使えて、スマホで完結
優先劣後構造でリスクを軽減した商品設計
おわりに
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次世代の投資「不動産ST」とは?現物不動産との違い



不動産ST(セキュリティ・トークン)は、ブロックチェーン技術を用いて不動産をデジタル証券化した新しい投資手法です。従来の現物不動産投資では物件の購入に数千万円から数億円という多額の資金が必要でしたが、不動産STでは不動産を小口化することで、10万円程度から投資を始められるケースもあります。

現物不動産では物件の管理や修繕、入居者とのやり取りなど、さまざまな手間が発生しますが、不動産STではこうした管理業務を専門家が行うため、投資家自身が対応する必要はありません。

以下の比較表で、現物不動産投資と不動産STの違いを確認しましょう。

【現物不動産と不動産STの違い】

項目現物不動産投資不動産ST
投資金額数千万円~数億円10万円程度から
管理の手間物件管理、修繕、登記などあり・オンラインで投資手続き完結
・物件の管理、修繕、入居者対応は不要
ポイント利用基本的に不可利用可能な場合あり※永久不滅ポイントは可能

このように、不動産STは従来の不動産投資と比較して、より手軽に始められる投資手法といえます。それでは、不動産STの仕組みについて、さらに詳しく見ていきましょう。

ブロックチェーン技術で不動産を小口化・デジタル化したもの

不動産STは、ブロックチェーン技術を使って不動産を小口化し、デジタル証券として取引できるようにした仕組みです。

ブロックチェーンとは、ネットワーク上の複数の参加者が分散してデータを処理・記録するための技術を指します。データの信頼性やシステムの安定性を向上させるため、許可された参加者のみがアクセス可能なプライベート型のブロックチェーンが採用されているのです。

この技術により、これまで機関投資家や一部の資産家に限られていた大型不動産への投資機会が、一般の個人投資家にも開かれました。オフィスビルやホテル、物流施設といった高額な不動産に、比較的少額から投資できるようになったのです。

不動産STは、金融商品取引法に基づいて適切に設計された有価証券であり、株式や債券と同様の法的保護を受けられます。ブロックチェーン技術を活用しながらも、従来の金融商品と同じ法的枠組みの中で取引される点が特徴です。

現物のような登記手続きや実物管理が不要

現物不動産投資では、物件を購入する際に登記手続きを行う必要があります。所有権移転登記や抵当権設定登記など、複雑な手続きと専門家への依頼が欠かせません。

不動産STでは、こうした煩雑な登記手続きが一切不要です。デジタル証券として権利の記録・移転がブロックチェーン上で行われるため、従来の不動産取引で必要だった手続きが大幅に簡素化されています。

また、現物不動産を所有する場合、物件の維持管理は所有者の責任です。建物の修繕、設備の点検、清掃、入居者の募集、家賃の回収、クレーム対応など、多岐にわたる業務を自身で行うか、管理会社に委託する必要があります。

一方、不動産STでは、投資対象不動産の管理・運用はすべてプロの専門家(アセット・マネージャー)が担当します。投資家は運用期間中、分配金を受け取るだけで、日々の管理業務に時間を取られることはありません。スマートフォンやパソコンから投資手続きを完結でき、運用状況もオンラインで確認できるため、忙しい方でも無理なく不動産投資を続けられるでしょう。

不動産STの税金は「申告分離課税」が基本



不動産STの税金は、利用するスキームによって異なりますが、一般的に株式投資と同じ「申告分離課税(約20%)」が適用されるケースが多くなっています。ただし、すべての不動産STが申告分離課税となるわけではなく、総合課税となるスキームも存在するため注意が必要です。

申告分離課税とは、特定の所得について他の所得と分けて税金を計算する制度を指します。不動産STが申告分離課税の対象となる場合、給与所得や事業所得などとは別に、不動産STから得られた利益に対してのみ税率が適用されるのです。

現物不動産投資における不動産所得は総合課税の対象となり、給与所得などと合算して税額が計算されます。所得が増えるほど税率が高くなる累進課税が適用されるため、高所得者ほど税負担が重くなる仕組みです。

一方、不動産STで申告分離課税が適用される場合、所得の多寡にかかわらず一律の税率が適用されます。給与所得との損益通算はできませんが、同じく申告分離課税の対象となる株式投資などとの損益通算は可能です。

株式投資と同じ約20%の税率が適用されるケースが多い

不動産STの中でも、受益証券発行信託の受益証券を用いたセキュリティ・トークンは、申告分離課税の対象となるケースが多く見られます。この場合、株式投資と同様に約20%の税率が適用されるのです。

具体的な税率の内訳は、所得税および復興特別所得税が15.315%、住民税が5%で、合計20.315%となります。分配金を受け取る際も、売却益が発生した際も、この税率に基づいて課税されることが一般的です。

ただし、不動産STの税務上の取り扱いは、商品の仕組みやスキームによって異なる場合があります。投資する商品が申告分離課税の対象となるのか、それとも総合課税の対象となるのかは、必ず事前に確認しておきましょう。

特定口座(源泉徴収あり)を利用できる場合、証券会社などが自動的に税金を源泉徴収してくれるため、確定申告が不要になることもあります。一方、特定口座に対応していない不動産STサービスを利用する場合は、投資家自身が確定申告を行う必要があるでしょう。

投資を検討している不動産STの税務上の取り扱いについては、目論見書や契約書類で必ず確認し、不明な点があれば税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

現物不動産(総合課税)とは計算方法が異なる

現物不動産投資で得られる不動産所得は、総合課税の対象です。給与所得や事業所得などすべての所得を合算し、その合計額に対して累進税率を適用して税額を計算します。

累進税率とは、所得が増えるほど税率が高くなる仕組みのことです。課税所得が195万円以下の場合は5%ですが、課税所得が4,000万円を超える部分については45%の税率が適用されます。高所得者ほど税負担が重くなるため、給与所得が高い方が不動産所得を得ると、高い税率が適用される可能性があるのです。

一方、不動産STで申告分離課税が適用される場合、他の所得とは分けて税金を計算します。給与所得の金額にかかわらず、一律約20%の税率が適用されるため、高所得者にとっては現物不動産投資よりも税負担が軽くなるケースがあるでしょう。

また、現物不動産投資では、不動産所得の赤字を給与所得などと損益通算できます。物件の修繕費や減価償却費などにより不動産所得が赤字になった場合、その赤字分を給与所得から差し引けるため、節税効果が期待できるのです。

しかし、不動産STで申告分離課税が適用される場合、給与所得との損益通算はできません。不動産STで損失が発生しても、給与所得から差し引いて税金を減らすことはできないのです。ただし、株式投資など同じく申告分離課税の対象となる投資商品との損益通算は可能であり、複数の投資を行っている場合は税負担を軽減できる可能性があります。

このように、現物不動産投資と不動産STでは税金の計算方法が大きく異なります。自身の所得状況や投資戦略に応じて、どちらが有利になるかを検討することが大切です。

不動産STで確定申告が必要になるケース



不動産STの税務申告については、利用する口座の種類や取引状況によって、確定申告の要否が変わってきます。原則として、特定口座(源泉徴収あり)に対応している証券会社などを通じて不動産STを保有している場合、確定申告は不要です。

特定口座(源泉徴収あり)では、証券会社などが自動的に税金を計算し、源泉徴収したうえで納税してくれます。投資家は特に手続きをする必要がなく、年末に「特定口座年間取引報告書」が交付されるだけで完了するのです。

しかし、利用する商品が特定口座に対応していない場合や、複数の証券会社で取引を行っている場合など、確定申告が必要になるケースも存在します。確定申告を行うことで、損益通算による税負担の軽減や、損失の繰越控除といったメリットを受けられる可能性もあるでしょう。

特定口座(源泉徴収あり)に対応していない場合

不動産STを取り扱うサービスや証券会社が「特定口座(源泉徴収あり)」に対応していない場合、投資家は原則として確定申告を行う必要があります。

一般口座や特定口座(源泉徴収なし)を利用している場合、証券会社などが税金を源泉徴収してくれません。投資家自身が1年間の売買損益を計算し、確定申告によって納税する必要があるのです。

特定口座(源泉徴収なし)を選択している場合は、証券会社などが作成した「特定口座年間取引報告書」を基に確定申告を行います。この報告書には、1年間の譲渡益や配当金の金額、すでに源泉徴収された税額などが記載されているため、確定申告の作業は比較的スムーズに進められるでしょう。

一方、一般口座を利用している場合は、「特定口座年間取引報告書」が交付されません。投資家自身が取引記録を基に売買損益を計算し、「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」を作成したうえで確定申告を行う必要があります。計算や書類作成の手間がかかるため、可能であれば特定口座の利用を検討するとよいでしょう。

不動産STを購入する際は、利用する商品が特定口座に対応しているかどうかを事前に確認することが大切です。対応していない場合は、確定申告の手間やコストも考慮に入れて投資判断を行いましょう。

複数の会社で取引があり損益通算したい場合

複数の証券会社や商品を利用して不動産STや株式投資を行っている場合、一方で利益が出て、もう一方で損失が出ているケースがあるでしょう。このような状況では、確定申告を行うことで「損益通算」ができる可能性があります。

損益通算とは、同じ課税区分の所得内で、利益と損失を相殺することです。申告分離課税の対象となる不動産STで損失が発生した場合、同じく申告分離課税の対象となる株式の譲渡益や配当所得と相殺できます。

損益通算を行うためには、たとえ特定口座(源泉徴収あり)を利用していても、確定申告が必要になります。複数の会社で取引を行っている方は、年間の損益を確認し、損益通算によって税負担を軽減できないか検討してみましょう。

また、その年で相殺しきれなかった損失については、翌年以降3年間繰り越すことも可能です(繰越控除)。繰越控除を受けるためには、損失が発生した年から連続して確定申告を行う必要があります。将来的に利益が出た際に、過去の損失と相殺することで税負担を抑えられるでしょう。

証券口座不要で10万円から!「セゾンのスマート不動産投資」



不動産STへの投資を検討する際、「証券会社の口座開設が面倒」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。そのような方におすすめなのが、クレディセゾンが提供する「セゾンのスマート不動産投資」です。

このサービスは、証券会社を介さずクレディセゾンが直接募集を行うため、証券口座の開設が不要となっています。セゾンカードやクレディセゾン発行のUCカードをお持ちの方なら、より手軽に不動産投資を始められるでしょう。

セゾンのスマート不動産投資には、以下のようなメリットがあります。

【セゾンのスマート不動産投資のメリット】

  • 証券口座不要:クレディセゾンが直接募集するため、面倒な口座開設手続きがない
  • 永久不滅ポイントが使える:貯まったポイントを運用に回せる
  • 優先劣後構造:万が一の評価下落時も、一定割合までなら投資家の元本が守られる仕組みがある

  • これらの特徴により、不動産投資の経験がない方でも、比較的安心して始められる商品といえるでしょう。

    永久不滅ポイントも使えて、スマホで完結

    セゾンのスマート不動産投資の大きな魅力の一つが、永久不滅ポイントを投資に活用できる点です。セゾンカードのご利用で貯まった永久不滅ポイントを、200ポイントから100ポイント単位で投資に充てられます。

    日々のお買い物で自然と貯まっていくポイントを、将来の資産形成に活用できるのです。現金を新たに用意する必要がないため、「まずは少額から試してみたい」という方にも適しているでしょう。

    また、商品の利用はすべてスマートフォンで完結します。アカウント登録から本人確認、投資申込、運用状況の確認まで、すべてオンラインで行えます。わざわざ窓口に出向く必要がなく、自宅や外出先から気軽に手続きできます。

    優先劣後構造でリスクを軽減した商品設計

    不動産投資には元本割れのリスクが伴いますが、セゾンのスマート不動産投資では「優先劣後構造」を採用することで、投資家の元本保護に配慮しています。

    優先劣後構造とは、投資家を優先出資者、事業者を劣後出資者と位置づける仕組みです。万が一、投資対象不動産の評価額が下落した場合、まずクレディセゾンが保有する劣後出資分がリスクを受け止めます。劣後出資の範囲内で損失が吸収できれば、投資家の元本には影響が及ばないのです。

    例えば、物件価格が10億円で、そのうち投資家の優先出資が9億円、クレディセゾンの劣後出資が1億円だとします。仮に物件価格が9.5億円に下落した場合、0.5億円の損失はすべてクレディセゾンの劣後出資から差し引かれるため、投資家の元本9億円は守られるのです。

    ただし、劣後出資分を超えて物件の売却損が発生した場合には、優先出資者である投資家の元本も毀損する可能性があります。優先劣後構造はリスクを完全にゼロにするものではなく、あくまで一定程度までリスクを軽減する仕組みである点を理解しておきましょう。

    それでも、事業者が一定のリスクを負担する仕組みがあることで、投資家にとっては安心材料の一つになります。不動産投資が初めての方や、リスクをできるだけ抑えたい方にとって、優先劣後構造は魅力的な特徴といえるでしょう。

    おわりに

    不動産STは、ブロックチェーン技術を活用した新しい投資手法として注目されています。税務上の取り扱いは、一般的に株式投資と同様の申告分離課税(約20%)が適用されるケースが多いものの、商品によって異なる場合もあるため、投資前の確認が欠かせません。

    特定口座(源泉徴収あり)に対応しているサービスを利用すれば、確定申告の手間を省けます。一方、複数の業者で取引がある場合や損失を繰り越したい場合は、確定申告を行うことで税負担を軽減できる可能性があるでしょう。

    当社が提供する「セゾンのスマート不動産投資」なら、証券口座不要で永久不滅ポイントも活用できます。優先劣後構造によりリスクを一定程度軽減した商品設計となっているため、不動産投資が初めての方でも始めやすい商品です。

    不動産STへの投資を検討する際は、自身の投資目的、税務上の取り扱いやリスクをしっかりと理解したうえで判断することが大切です。税務上の不明な点があれば、税理士などの専門家に相談しながら、自分に合った投資方法を選択しましょう。

    ※本記事に記載されている情報は、執筆時点の内容に基づいています。
    法令の改正や商品改定等により、内容が変更となる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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